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2024.10.03

ゴルフ場業界に迫りくる、ITシステム「2025年の崖」問題、その解決法とは?

ITシステム「2025年の崖」とは?

平成30年(2018年)に経産省が発表したレポート「デジタルトランスフォーメーション レポート ~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~※」により指摘され、発表当時はITビジネス界隈で話題になったもののあまり一般的な話題にはなりませんでした。

(※https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_03.pdf

このレポートでは、様々な課題が蓄積して2025年には日本国全体で12兆円/年の経済損失が生じると予測しています。2025年と言えばもう来年のこと。あなたの会社では、もう準備はできていますか?

具体的に何が懸念されている?

 経産省が警鐘を鳴らしてから6年、実際のところ問題の多くは解消されたとは言えないのが実情です。ざっと列挙してみましょう。

・既存のITシステムが、技術面の老朽化や肥大化、複雑化、ブラックボックス化などの問題を抱えた「レガシーシステム」となり、各企業のDXの足かせとなり、大きな経営課題となっている。

・事業部ごとにシステムが最適化しており、全社最適に向けたデータ利活用が困難となっている。

・国内のIT関連費用の80%は現行システムの維持・運営に充てられ、戦略的な投資ができていない。長期的に保守費や運用費が高騰しており、既存システムを放置した場合、技術的負債が増大する懸念がある。

・経営層はDX化の必要性を理解しているものの経営者のコミットがなく既存システムを刷新するという判断をする企業が少ない。現場が抵抗勢力となり全体最適化・標準化が進まない。情報システム部門がオーナーシップを持っていない。IT人材が不足しベンダーに依存している。こういった、企業内部でのコミュニケーション不足に起因する、DXが進まない障壁がある。

こういった諸問題が遅々として解消されないことに警鐘が鳴らされたわけですが、2025年までにはシステム刷新を集中的に推進する必要があるとリポートでは指摘しています。これまでのように手をこまねいてしまい問題を放置してしまった場合、下記のリスクが増大します。

①爆発的に増加するデータを活用しきれず、デジタル競争の敗者になる

②多くの技術的負債を抱え、業務基盤そのものの維持・継承が困難になる

③サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルやデータ滅失・流出等のリスクが高まる

日本企業の多くがこういったリスクにさらされることで、日本の産業が全体的に地盤沈下していくことが一番懸念されていることなのです。

ゴルフ場業界における「2025年の崖」

ITシステム「2025年の崖」問題は、ゴルフ場にもそのまま当てはまります。これまで、ゴルフ場業界にはオンプレミス型の基幹システムしか存在せず、典型的な「レガシーシステム」となってしまっています。その背景にあるのは、個々のコースは独自のオペレーションで運営されており標準化が難しいこと、スタッフ不足からIT人材が少ないこと、長期的なゴルファーの減少による資金不足と経営難、加えて光回線が届いていないゴルフ場が多かったことでベンダーがクラウドシステムを提供できなかったこと、などが挙げられます。

標準化が難しいとはいえ、ゴルフ場のオペレーションにはそれほどおおきな差はありません。システム運用の過程の中で積みあがった細かなカスタマイズが複雑化・ブラックボックス化することでオペレーションを固定化し、新しい技術・システムの導入の障壁となっています。また、オンプレのシステムを維持することで先にクラウド化が進んでいる業務システム(会計、人事、など)との連携の障壁にもなっており、業務効率が上がらない一因となっています。

また、IT人材が圧倒的に不足していることから、システムベンダーを「情報システム部」的に利用することで、ベンダーへの依存を深めている現状があります。結果、保守費用の増大やアップデートのたびに発生する追加コスト負担を受け入れざるを得なくなり、ゴルフ場の経営を圧迫する一因となっています。

多くのゴルフ場は市街地の近隣ではなく山間部などの遠隔地に立地することが多く、光回線が届いていないエリア内であることも。近年はようやく全国に光回線が開通しつつありますが、ようやく開通したエリアでも敷地内の数キロを多額の費用を掛けて自前で開通させる必要があるなど、通信環境が整ったとは言えない状況が続きました。

こういった数々の理由のため、ベンダー側もクラウドシステムにサービスを移行させるインセンティブがなく、顧客数が限られるゴルフ場に特化した基幹システムのクラウド化は大きく立ち遅れ、ゴルフ場は旧態依然としたレガシーシステムを維持する他に選択肢が存在しなかったのです。

様々な課題が山積した結果、ゴルフ場のDX化は他業界に比べても著しく立ち遅れており、6年前に経済産業省が懸念した「20254年の崖」に向かって真っすぐに突き進んでいる業界と言えるでしょう。

2025年の崖問題を解決するために

とはいえ、方策はあります。それは、ようやくサービスが始まった“完全クラウド”の基幹システムを導入すること。それによって、 

①システムの維持費を削減

②クラウド化が先に進んでいる会計システムなどとの連携

といった経営課題の解決を錦の御旗にしつつ、

③長年固定化されてきたオペレーションをシステムに合わせて簡略化する

④クラウドシステムと連携が容易な最新の機器を導入してオペレーションを合理化する

⑤合理化された人的リソースを本来のサービスに振り向ける

という現場が抵抗勢力となることの多い課題を突破することが可能になることでしょう。

やはりまずは「経営者のコミット」が何より重要となります。近年は衛星通信スターリンクなどの通信手段があり、光回線が届いていなくてもクラウドサービスを利用することが可能です。システムの世界は日進月歩。古い常識で「ウチではDX化は無理」とあきらめないで、経営課題の解決に動いてみてはいかがでしょうか。そのための第一歩として、信頼できる“完全クラウド”の基幹システムの導入を検討するべきでしょう。ちなみに、グレイン クラウドは、もちろん“完全クラウド“システムです。ゴルフ場のDX化に向けたお手伝いを、誠意をもってお手伝いいたします。